マッサージとあわせて取り入れたい、トレーニングの基礎
マッサージの効果をさらに高めるためには、日々の生活習慣も見直したいところです。その1つが「日々の生活に、できる範囲で無理なくトレーニングを取り入れる」ということ。
今回は、マッサージとあわせて取り入れたいトレーニングの基礎をご紹介します。
柔軟性を高めるトレーニング
トレーニングという言葉を聞くと、筋トレやランニング、スポーツにおける練習などをイメージする方が多いでしょう。
ですがトレーニングはカラダを鍛えるだけではありません。筋肉を伸ばし柔軟性を向上させるストレッチも、私たちにとって欠かすことのできないトレーニングの一つです。筋肉の柔軟性を高めるとその分可動域が広くなり、動作をより大きく行うことが可能になります。さらに、可動域の広がりによって怪我をしにくくなるというメリットも。
一つ例を挙げると、太ももの後ろの筋肉であるハムストリングの肉離れの原因として、ハムストリングの柔軟性の低さが大きく関係しています。いきなり走り出したりすると肉離れを起こしやすいので、日頃から柔軟性の向上をあげておくこと、運動前にしっかりとほぐしておくことが大切です。
筋肉が強張ると?
疲れが蓄積されている筋肉や筋肉痛があるときの筋肉は筋肉が強張っていて(緊張している)硬くなってしまっています。また、全く動かしていない筋肉も強張り硬くなってしまっています、硬くなっている筋肉だと血液の流れが悪く、痛みが発生したり思い通りに動かすことが難しい状態になってしまったりと、カラダにとって良くないことが重なっていってしまいます。
その悪循環を止めるために、トレーニングの後やお風呂上りにストレッチを行い筋肉の硬さをほぐし、なるべく疲労を溜めないようにしてあげましょう。
ストレッチの例
お風呂上りや就寝前などのストレッチには「静的ストレッチ」と呼ばれるカラダをリラックスさせた状態のなかでゆっくりと筋肉を伸ばし、伸ばした状態を約10~20秒ほどキープするストレッチを行いましょう。
運動前には、「ダイナミックストレッチ」と呼ばれる、大きく体を動かす(脚を振り上げたり、腕を回したり)ストレッチを行うとよいでしょう。ダイナミックストレッチとしてイメージしやすいものに、よく子供の頃にやっていたラジオ体操があります。ダイナミックストレッチには動きの中での柔軟性を高めるという効果も期待されています。
「静的ストレッチ」と「ダイナミックストレッチ」、どちらうまくトレーニングの中に取り入れて、柔軟性のあるカラダ、怪我をしにくいカラダを目指していきましょう。
トレーニングにおいて大切な3つの原理
トレーニングを進めていく上で大切とされている3つの原理を知っていますか?
ここでは効果的にトレーニングを進めていくために大切な、3つの原理について説明していきます。
1つ1つは決して難しいものではないかと思いますので、トレーニングを行う際にはこれらの原理を大切にし、それぞれの目的や目標に向かってトレーニングを進めていきましょう。
過負荷の原理
1つ目は、「過負荷(オーバーロード)の原理」。
この原理は、トレーニングの効果を上げるためには一定レベル以上の負荷を与えてトレーニングを行っていく必要があるという原理です。
一定レベル以上というのは分かり易くに言うと、日常生活で受けている以上の刺激を与えることが必要であるということであり、楽に行えてしまうレベルだとトレーニング効果は得られないという原理です。
特異性の原理
2つ目は、「特異性の原理」。
この原理は、それぞれの目的に応じてトレーニングを行うことが必要であるという原理です。
例えば、心肺機能向上を目的とするならば、心肺出量や呼吸量の大きくなる長距離走により心肺持久力を高めることができますし、下肢の筋力を高めたいのであれば、スクワットなどの筋力トレーニングを行うほうが効率的にトレーニング効果を得ることができるという原理です。
可逆性の原理
3つ目は、「可逆性の原理」。
この原理は、トレーニングを通して得た効果は、トレーニングを続けることを止めてしまうともとのレベルに戻っていってしまうというものです。
筋力トレーニングで得た筋肉も、トレーニングを止めてしまうと徐々に減ってしまい、また、スタミナやカラダの柔軟性も同様に、トレーニングで得た効果は、トレーニングを続けていかなければその効果が徐々に落ちていってしまいます。そのため、トレーニングは続けるということがとても重要であるという原理です。
初心者におすすめの筋トレ
数ある筋トレの種目の中でこれから筋トレを始めるという方におすすめの種目、それはスクワットです。
スクワットがオススメな理由
なぜスクワットがおすすめかというと、スクワットでは大腿四頭筋やハムストリング、大臀筋などをはじめとするカラダのなかでも特に大きな筋肉を鍛えることができるからです。
大きな筋肉を一度に鍛えることができるということは、効率よく筋量を増やすと同時に基礎代謝をアップさせることへと繋がるのです。
筋トレというと腕立て伏せや腹筋などが真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、人間のカラダの筋肉は上半身よりも下半身のほうが実はたくさん詰まっていて、なかでもスクワットをする際に関与する太ももとお尻周りに特にたくさんの筋肉があります。
その点がスクワットをおすすめする大きな理由のひとつですが、それ以外にも道具などを必要とせずカラダひとつでできる点、家の中でいつでもできるために思い立ったらすぐにできるという点もおすすめの理由です。
そのスクワットは本当に正しい?
スクワットは一見簡単に見えるようで実は正しいフォームで行えていない、なんとなくやってしまっているという人が少なくありません。
間違ったフォームでは的確に狙った筋肉に効かせることができないだけでなく、膝や腰を痛めてしまう原因になってしまいます。逆に正しく行えば、いくつもの下半身の大きな筋肉を効率よく鍛えることができ、お尻にも張りがでてきます。
ではこのスクワット、正しく行うためにはどうすればよいのか。ただしゃがむだけではありません。背中を丸めてしまわないように、腰が引けてしまわないように、膝が前に出過ぎないようにといくつかのポイントを意識しなくてはいけません。
また、回数をこなせばよいというわけでもなく、下半身の筋肉に効いていること、またキツさを実感することが必要です。
正しいスクワットとは
ここから正しいスクワットを行うための説明に入ります。
まずスクワットを初めて行う、または初心者の方は椅子を使うと自然と正しいフォームを身に着けやすいです。少し後方に椅子を置き、足は肩幅より少し広めに開いて両腕を前に伸ばします。
そのまま背筋を伸ばすことを意識しつつお尻を後ろに突き出しゆっくりと腰掛けるようにします。
実際には椅子に座らず、少し触れたくらいで再び立ち上がります。立ち上がるときも、背中が丸まらないように意識してください。これだけで正しいフォームでスクワットを行うことができます。
とても簡単にできる方法なので、是非スクワットの入り口に役立ててみてください。
まとめ
おうち時間が増えたことで、体を鍛えることに注目が集まっています。これからトレーニングを始めようと思っている方は、正しいトレーニング方法を調べることで、効果が出やすくなるはずです。
まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。