オフィスでもできる!不調別おすすめセルフマッサージ&ストレッチ5選
長時間のデスクワークを続けていると発生するのが、肩こりや腰痛です。不快なだけでなく、作業効率にも影響するこれらの症状に悩まされている方はたくさんいます。
厄介な症状である肩こりや腰痛などの痛みは、マッサージやストレッチで軽減できる可能性があります。今回は、不調別のマッサージやストレッチをご紹介しましょう。
肩こりや腰痛の原因
肩こりや腰痛はさまざまな原因により引き起こされます。オフィスでのデスクワークは、この原因を引き起こしがちな環境です。長時間働いていると厄介な症状を引き起こしがちなのは、ある意味仕方のないことだといえます。
肩こりや腰痛の主な原因を解説します。仕事中だけでなく、プライベートでも原因に心当たりがないか確認してみてくださいね。
長時間同じ姿勢でいる
人間の体は本来、同じ体制を長時間続けられるような構造ではありません。血流は筋肉が動くことで体内に栄養や酸素を配り、老廃物を排出しています。
デスクワークのように同じ姿勢と動きを長時間繰り返す作業をしていると、この動きを阻害するためコリなどの不快な症状が発生するのです。
座り方が悪い
同じ姿勢を長時間続けて不調を感じる人がいる一方、平気な方もいます。たとえば、華道や茶道などの芸術活動をしている方たちです。華道や茶道のプロは長い間座り続けていても、きれいな動作を維持できます。
人の体は座っている状態だと、上半身の重みがすべて腰にかかります。しかし、正しい姿勢を維持できれば、かかる負担を最小限にできるのです。反対に、猫背などの悪い姿勢は体に本来ならかからないはずの負担をかけてしまいます。悪い姿勢は深い症状の大きな原因です。
筋肉が固い
このほか、こり固まった筋肉も肩こりや腰痛を引き起こします。筋肉は筋膜と呼ばれる組織でつながっており、姿勢にあまり関係ないように思える指や腕の筋肉が凝り固まった場合でも症状が出やすくなります。
筋肉はお互いを筋膜と呼ばれる組織でつなぎ、連動させている仕組みです。一部の筋肉がこり固まれば、ほかの部分にもこりや痛みが発生します。指や腕のこりが肩こりにつながるのは、このためです。
また、腰痛をはじめとした体幹や下半身の痛み・だるさが起きるのも、筋肉に柔らかさが足りない証拠です。腰回りの筋肉が固くなると可動域が狭まるため、その分体の負担も大きくかかります。結果、腰痛などの症状を引き起こしてしまうのです。
オフィスでもできるマッサージ・ストレッチ5選
厄介な肩こりや腰痛を防ぐには、定期的にマッサージやストレッチをして体をほぐしてあげる必要があります。オフィスでもできるマッサージやストレッチの中から、簡単に取り組めるものを5つ選びました。つらい痛みを感じているときに試してください。
疲れ目や眠気覚ましには頭皮マッサージ
疲れ目や疲労による眠気は、集中力を下げデスクワークの効率を下げてしまいます。つらい疲れや眠気には、頭皮マッサージが有効です。
マッサージをするときは、指の腹を使い生え際・頭頂部・後頭部をゆっくりもみほぐします。気持ちよいと感じるところを指全体で刺激するような気持ちでもんでください。
あわせて耳を両手の人差し指と親指でつまみ、上下左右に回すと眠気覚ましに丁度いい刺激を与えられます。耳への刺激は目だけでなく脳を目覚めさせるのにも有効です。疲れによる眠気や気分転換したいときは、頭皮や耳をマッサージしてください。
座りながらできる肩のマッサージとストレッチ
肩こりは一度発生するとなかなか治らない厄介な症状です。しかし、こまめなケアを心がければ、改善または症状を軽減できる可能性があります。
肩のマッサージと聞くと肩回りをもみほぐすイメージをもたれる方が多いですが、手をマッサージするだけでも効果があります。たとえば、人差し指と親指が交差する位置にある合谷と呼ばれるつぼには、肩こりやストレス・目の疲れを軽減が期待できます。
つぼを刺激するときは、反対側の親指で合谷のくぼみをゆっくり押しましょう。押して離す動作を3回ほど繰り返してください。肩こりや目の疲れを軽くできます。
ずっと同じ姿勢をして疲れた場合は、ストレッチで体を動かしましょう。以下の手順で体を動かしてください。
1.手のひらを上にした状態で組み、息を吸いながらまっすぐ伸ばす
2.伸びきったら息を吐きつつ胸を張るようにして右肘を下げる
3.左も同じ動作を繰り返す
4.再度同じように手を組み今度はおへそを見るような体制で腕を正面につきだす
5.息を吸いながら手を放し、肘を曲げながら肩甲骨同士をくっつけるように胸を張りつつ斜め前を見る
6.同じ動作を2~3回繰り返す
7.両手を前に伸ばし右手が下になるよう交差させて、そのまま肘を曲げて両手の甲を近づける
8.7の状態のままゆっくり息を吸いつつ肘を上にあげ、吸いきったら肘を下げながら吐く
9.左右2回ずつ繰り返す
腰痛・猫背解消に有効な腰ストレッチ
腰痛もストレッチで改善が期待できます。猫背解消効果のあるストレッチを行えば、腰痛予防効果も期待できます。腰がつらいときは、以下の動作を試してください。
1.片足を反対側の足の太ももに乗せる
2.息を吐きながら背中を曲げないように上半身を前に倒し、気持ちいいところで止める
3.そのまま姿勢を20秒キープしたら、反対側も同じ動きをする
背中で曲がるようにするとストレッチの効果を得られません。腰から前方に倒れるような姿勢を意識するのがこのストレッチのコツです。
足のだるさは足マッサージで対応
デスクワークの影響は、肩や腰だけでなく足にも表れます。足が辛いときは、リンパの流れを促すマッサージが有効です。
1.座ったままつま先立ちする
2.かかとを床につけてつま先を上げる
3.同じ動作を10~20回繰り返す
4.脛の骨の際をくるぶしの上あたりから両掌で押し上げるようにもむ
ふくらはぎを柔らかくするようなイメージで行ってください。血流を促し、足の疲労を回復できます。
背中の痛みは肩甲骨ストレッチでほぐす
ストレッチは肩や腰だけでなく、背中の痛みにも有効です。背中が痛いときは、肩甲骨ストレッチで筋肉をほぐしてあげてください。
1.手を組み背中を丸めるようにして正面につきだす
2.腰の後ろで手を組み肩甲骨同士がくっつくように胸を張る
それぞれの動作を30秒ずつキープしながら行います。このストレッチは背中の緊張を和らげる効果も期待できます。リラックスしたいときにもおすすめです。
オフィスでマッサージやストレッチをやるときのポイント
マッサージやストレッチは、正しいやり方でおこなえば体に良い効果をもたらしてくれます。しかし、間違ったやり方だとかえって不調の原因になるため注意が必要です。オフィスでマッサージやストレッチをする際のポイントや注意点を解説します。
強さは痛気持ちいいくらいがちょうどいい
マッサージやストレッチをするとき、ついつい強くもんだり伸ばしたりしてしまう方がいます。しかし、強い力で刺激してしまうと、筋肉や筋を痛めてしまうため逆効果です。力加減は、痛気持ちいいくらいを目安に行ってください。
なお、マッサージやストレッチは、体調や症状にあったものを適切に行わないと、かえって体調の悪化を招いてしまう可能性があります。適切なやり方・力加減で行ってもうまくいかないときは、医療機関へご相談ください。
呼吸とほぐす場所を意識する
マッサージやストレッチをより効果的にするには、呼吸も重要です。人の体は息を吐くことでリラックスするため、息を止めてしまうと体が十分にほぐれません。せっかくマッサージやストレッチをしても、効果が半減してしまいます。
また、ほぐす場所を意識しながらおこなうことも重要です。固くなった筋肉が柔らかくなっていくのを感じながら取り組みましょう。マッサージやストレッチは、ほぐれた体をイメージしながらおこなってください。
周りの物や人にも注意
オフィスでマッサージをするときは、周りの物や人にご注意ください。今回ご紹介したマッサージやストレッチのなかには、手を前や後ろにつきだす動作が含まれています。周りに注意しないと物や人を押してしまい、思わぬトラブルを招きかねません。
マッサージやストレッチをする際は、動作で周りに迷惑をかけないか確認してから行いましょう。また、マッサージやストレッチをしている姿を周りの人が見ても不快にならない状況下も併せて確認してください。
まとめ
デスクワークにおいて厄介な肩こりや腰痛は、マッサージやストレッチで解消できます。痛みや疲れが気になるときは、気になる部分をほぐしましょう。
効果を最大限にえるためにも、力加減や呼吸を意識することも忘れないようにしてください。